【クリエイター向け】脱サラ系漫画家がNFTアートをはじめてわかったこと

漫画家・イラストレーターの青柳恵太です。

今回は、主に海外のクリエイターの間で急速に取引の市場が拡大している「NFTアート」を実際に始めて分かったことなどを中心にクリエイターの視点でご紹介したいと思います。

今、ボクが販売している「NFT ART(NFT アート)」はこちらからご覧いただけます。

ちなみにボクが何者かということは省略しますので経歴などが気になる方はこちらの記事をご覧ください。

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【超初心者向け‼】NFTとか「NFT ART(NFT アート)」ってなに?

 

まず、NFTアートのことを紹介する前に「NFT」について少し触れておきたいと思います。

仮想通貨に興味があったりする方は一度は聞いたことがあるかもしれません。

 

NFTとは、Non-Fungible Token(ノン・ファンジブル・トークン)の略です。

日本語訳すと「非代替性トークン」という意味になります。

一言でいうと「ブロックチェーン上で発行された真正性のあるデジタルコンテンツ」のことです。

 

まぁ要するに、これまでのインターネット上のデジタルデータは、簡単に複製やコピーができたりするので、それが本物か証明できなかったのですが、ブロックチェーンという技術を使って本物と判別できるようにしたのがNFTです。

 

ちなみにブロックチェーンは「インターネット以来の技術革新」と言われるほどすごい技術らしいです。

ボク自身そこまで詳しくないですが、ボクの認識としては、

「たくさんのひとが同一のデータを管理してるから不正や改ざんが起こりにくい技術」

というレベルの認識です。

 

細かいことを知りたい方は、こちらの『中田敦彦のYOUTUBE大学』で超わかりやすく解説されてるので、一度見てみて下さい。

現在、そのNFTの技術を使って「NFT ART(NFT アート)」としてデジタルアートが取引されています。

改ざんとか不正ができない技術を使うことで同一性が保持されるので絵画等と同じように本物を取引ができるようになったということですね。

 

ボク自身は「漫画家・イラストレーター」という肩書の通り、作画は基本デジタルですが、やっぱりアナログの原稿と違ってコピーできてしまうものという点から、デジタルデータの価値はアナログのものより低く見られていた気がしていました。

ただ、この「NFT ART(NFT アート)」市場の拡大によって、デジタル絵もアナログ原稿と同等に価値が生まれるのであれば、デジタルで絵を描く人にとっては夢のある話ですよね。

ということで、「NFT ART(NFT アート)」を知った瞬間から、ボクはすぐさま準備に取り掛かりました。

NFT ART(NFT アート)」市場参入への最大の壁

デジタル絵に価値が生まれるならやるしか無いでしょ!

ということで、さっそく「NFT ART(NFT アート)」市場へ参入しようとしたクリエイターのみなさんが、真っ先にぶつかる壁があります。

 

それは、「仮想通貨取引」です。

 

 

ボクは「Open Sea」というNFT ARTの売買をする中でもわりと市場規模の大きいページを使っているのですが、だいたいのところで使われている通貨が仮想通貨「イーサリアム(ETH)」です。

ボクの場合は、仮想通貨取引を趣味でやっていてイーサリアム(ETH)も持っていたので、抵抗はなかったのですが、仮想通貨=怪しいと思われている方には大きな壁だと思います。

デジタルアートを売るだけなら仮想通貨をもらうだけだし

別にいいんじゃないの?

こう思うかもしれませんが、初回登録に「GAS FEE」という手数料がかかります。

ボクの場合は、GAS FEEは0.016ETHで当時の価格にすると5,500円くらいでした。

前日に挑戦したときは、0.035ETH(約13,000円)とかの場合もあったので、これに関してはリアルタイムで変動するようです。

 

つまり、「NFT ART(NFT アート)」を販売するには仮想通貨「イーサリアム(ETH)」を購入しなければいけないんです。

 

例えば、ビットフライヤー(Bit Flyer)という仮想通貨取引所を使った場合…、

ビットフライヤー(Bit Flyer)のアカウント登録

②ビットフライヤー(Bit Flyer)の口座に日本円を送金

③ビットフライヤー(Bit Flyer)の取引所で「イーサリアム(ETH)」を購入

④MetaMaskというウォレットアプリに「イーサリアム(ETH)」を送金

⑤「Open Sea」と「MetaMask」を接続

⑥「Open Sea」でデジタルアートを登録

⑦販売開始画面で「GAS FEE」が表示されるので「MetaMask」で支払い

 

ざっとこんな感じの手順が必要になってくるので、慣れてないとすごく面倒なんですよね…。

 

ボク自身もいろいろ調べながら試行錯誤してなんとか登録できました。

リアルタイムでGAS FEEは変動するし、イーサリアム(ETH)も高騰しているので、なかなかはじめの一歩が出ないかもしれませんが、「Open Sea」の場合は、一度登録してしまえば2回目からGASFEEはかかりません。

 

登録方法などの詳細は、もっと詳しく手順を書かれているサイトもあるので「NFTART はじめかた」などで調べてみて下さい。

イーサリアム(ETH)はオーソドックスな仮想通貨なのでいろいろな取引所で取り扱いがあるかと思いますが、「販売所」ではなく「取引所」で買うほうが良いです。販売所は、手数料上乗せでかなり割高なので、レートを観ながら購入ができる「取引所」のほうが安くすみます。

 

実際のところ「NFT ART(NFT アート)」って稼げるの?

 

「デジタルコンテンツの所有権を売買する」と聞いたときは、個人的にはいまいち信用できない部分もありました。

ただ、米Twitter創業者であるJack Dorsey氏の初ツイートが約3億円で落札されたり、せきぐちあいみさんというVRアーティストの作品が、約1,300万円で落札されたり、「NFT」を活用した市場がどんどん拡大をしているのは事実です。

ボクの場合は、浮世絵をイメージして制作したイラストを「NFT ART(NFT アート)」として販売しています。

2021年の5月上旬から販売を開始したのですが、正直はじめのうちは全く売れませんでした。

販売開始して約一ヶ月経ったくらいに海外のNFTコレクターの方から連絡をいただきまして
現在はいろいろなご縁があってDiscordで専用コミュニティを作ってそこを中心に情報発信を行い、
NFT ART(NFT アート)の販売をしています。

一応、開始当初はTwitterなどのSNSを使って英文でPRしたりはしていました。
これが、海外のコレクターの方々との出会いだったので無駄ではなかったかなと思います。

https://twitter.com/jackpot_arts/status/1390689271745421313?s=20

 

金銭的な部分でいうとボクは運が良かったのか毎月、同世代のサラリーマンの月収くらいはあります。
一点のイラストに10万円以上の値がついたこともありました。

イラストの一次売上だけでなく、二次売上(他の人が所有権を買う)の場合も製作者に売上の一部が入るのでこれも結構大きな収入にはなってはいます。
ただ、NFT ARTだけで生計を立てるとか、一攫千金をめざすとかいうのは難しいかもしれませんね。

ボクの場合は、デジタルでイラストや漫画を描くクリエイターとして新しいデジタルコンテンツの可能性を勉強するのも悪くないなと思って始めたので売れたらラッキーくらいの感じで続けようと思います。

この「NFT ART(NFT アート)」の活動を通じて、自分の作品を知ってくれた海外の方もたくさんいらっしゃってSNSを通じて声をかけていただくこともあったので、それは純粋に嬉しかったです。

 

一応、特設ページも作っておりますのでよろしければ下記よりどうぞ

こういう浮世絵風アートを描いてみたいとか勉強したいという方は、
『北斎絵辞典』という葛飾北斎の絵を辞典形式に分解した本がありますので、
こちらがすごく勉強になりますよ。

京都新聞『マンガ 京・妖怪絵巻』の紹介 【制作の舞台裏】
『マンガ 京・妖怪絵巻』とは?  京都新聞の子供向け新聞として2019年5月5日に創刊された「ジュニアタイムズ」。 この一面を使って創刊当初より連載が始まったの…
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まとめ

 

今回は、「NFT ART(NFT アート)」についてまとめてみました。

日本では、まだまだ市場規模は小さく、仮想通貨での取引ということではじめるまでの壁がかなり高いのですがデジタルで作品を作るクリエイターの方は経験として一度、挑戦してみるのもいいと思います。

ただ、コレ一本で飯を食っていくとか一攫千金を目指すとかいうのは、よほど有名なクリエイターや奇抜な作品ではない限り、あまりおすすめしないです。

いろんな方の取引を見た感覚としては、絵が気に入ったから買うというよりは、資産運用として有名な人の絵の所有権を売買する感じかなとも感じています。ゴッホとかピカソなどの有名画家の絵画を金持ちが買ってる感じですね。