『マンガ京・妖怪絵巻作画秘話』 第18話_『そろばん小僧(そろばんこぞう)』(2019年9月1日掲載)

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青柳恵太
青柳恵太

どーもこんにちは。
漫画家・イラストレーターの青柳恵太です。

今回の記事では、2019年9月1日発行京都新聞「ジュニアタイムズ」にて
掲載された『そろばん小僧(そろばんこぞう)』について作画秘話をご紹介します。

まだ、「マンガ『京・妖怪絵巻』の舞台裏」の記事をご覧いただいていない方は、 そちらの記事から先にご覧いただくことをおススメします。


「そろばん小僧(そろばんこぞう)」 ってどんな妖怪?

そろばん小僧、またはそろばん坊主という名称で、
寺や神社の木陰で算盤を引く小僧の姿をした妖怪です。
今でいう京都府亀岡市周辺に伝わる妖怪ですが、
正直、あまり馴染みの無い妖怪かもしれません。

一説には計算を間違えて怒られた坊主が自殺した霊だとか、
夜中に隠れてそろばんの練習をしていた坊主が妖怪と間違えられたとか、
いろいろな説があるのですが、新聞版では森の中を歩く子どもたちをそろばんの音で驚かす妖怪として描いています。

ぜひ、詳細をご覧になりたい方は、専門家の方の解説もついていますので京都新聞のバックナンバーを購入いただき新聞紙面でご覧ください。

「そろばん小僧(そろばんこぞう)」の制作秘話

今回の作品は、登場人物も子ども、そろばん小僧も子どもということで、 前回までの「鵺」「衣蛸」のような激しさはなくすごくほんわかした物語になりました。

この京都新聞『マンガ 京・妖怪絵巻』という作品では、
ひとつの作品ごとに新たなものに挑戦する気持ちで
自分の中で挑戦するテーマをひとつ決めて描いていて、

例えば、『輪入道』「炎と光源」『小袖の手』「着物の柄」
『鵺』「妖怪の空気感」『衣蛸』「海の描写とタコの質感」
という風に自分の描けるもの以上のクオリティを目指して、
いろいろと研究しながら描かせていただいています。

ちなみに、今回の全体的に森の中の描写が多いのですが、
実は木を描くのが苦手だったので木の質感や森の中の空気感
といったものに挑戦する気持ちで描かせていただきました。

空気感については、これは本当に一種の挑戦でした。
今まで私は背景を描くとき奥に行くほど暗く描いていたのですが、
あえて「空気の色」というものを表現するために遠くに行くほど少し青く色も薄くするように描きました。

実際に遠くの景色を見てもらうと分かるかと思いますが、
遠くの山などは少し薄く青みがかっているんですね。

普通は森の中なら光が入らないので
奥に行くほど暗く描いていくのが正解だと思いますが、
私はあえて奥に行くほど明るくすることで
全体的に森の中に優しい空気感を表現してみました。

あと、森についてはなかなか葉っぱ一枚から描くのは大変なので、
森の葉っぱの描写はよー清水先生の本の購入特典としてダウンロードした 巷で『チートブラシ』と呼ばれているブラシセットに付属している草ブラシや先生が配布していた夏ブラシセットを使いながら何層もレイヤーを重ねて木の葉の濃淡を表現しています。

そのため、おそらく今までの作品で一番レイヤー数が多い作品です(笑)


「キャラの背景」描き方教室 CLIP STUDIO PAINTで描く! キャラの想いを物語る風景の技術 [ よー清水 ]

本の内容については、こちらの記事で紹介していますので、
気になる方はこちらも併せてご覧ください。



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青柳恵太/Jackpot Arts

1991年生まれ 兵庫県明石市在住。

小学3年生の頃にコロコロコミックの続きを待てずに自分で続きを描き始めたのがきっかけで漫画の道へ

京都精華大学マンガ学部で絵のノウハウを学び、現在は企業や行政のマンガパンフレットや新聞連載、似顔絵アートやNFTアートなど幅広く活動をしています。

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